尼門跡寺院宝物修復プロジェクト


      ・プロジェクト発足の由来


      誠に光栄なことに、中世日本研究所の進める尼門跡寺院宝物修復プロジェクトには、
     皇后陛下より個人的な御関心を賜っております。

      周知の通り、皇室は1300年近くにわたって仏教と密接な関わりをもち、パトロンになり
     熱心に帰依していましたが、徳川幕府の崩壊後、明治政府が神仏分離政策をとり、皇室の
     人間が、仏門に入ることを禁じたため、皇室と仏教の関係は断絶することとなりました。
     さらに、第二次大戦後の農地改革により、門跡尼寺は収入を生み出す地所を没収されて
     経済基盤を失い、その結果、今日では門跡は13寺が残るのみとなっています。

      こうした危機に直面した尼寺を研究し、その遺産を後世に伝えていこうとしている
     中世日本研究所の精神に御共感下さいました皇后陛下は、励ましのお言葉のみならず、
     和歌集および児童文学関係の近著の印税(皇后陛下が唯一御自身で自由にできる資金)を
     御寄付下さいました。皇后陛下は、「皇室は門跡尼寺をそのルーツの一部とみなし、
     そうした歴史的つながりを拒否することはできない」と明言されています。

      さらに皇后陛下からの御紹介により、日本画家として著名な平山郁夫氏の協力を
     仰ぐことができました。平山氏は「世界文化遺産赤十字」として国際的に知られる
     文化財保護振興財団(現在、文化財保護・芸術研究助成財団)の創設者であり、
     現在、理事長を務められています。同財団は、国籍や宗教を問わず、世界中の
     人類の遺産を修復し、保存していくことを目指しています。

      尼門跡に伝わる美術品は、今保護しなければ永遠に失われてしまうものが
     数多くありますが、尼門跡にはそれらを修復していくだけの余裕がありません。
     そこで、平山氏が中世日本研究所の代わりとなって、そうした尼寺の宝物を
     修復するための特別資金を調達すべく、奔走して下さっています。

      個人・法人を問わず、現在も寄附をして下さる方々を募っています。
     皇后陛下、平山郁夫氏と共に、世界でも例をみない日本特有の貴重な財産を
     保存していく活動に御支援・御協力をお願い致します。




      ・WMFの協力


      中世日本研究所は2001年、京都のある門跡尼寺のお堂の修復費用として、
     ワールド・モニュメンツ・ファンド(WMF)よりロバート・ウィルソン助成金を
     受けることになりました。

      WMFはニューヨークに本拠を置く非営利団体で、歴史的重要性のある建造物や
     庭園等を保護・保存していくことを目的としています。WMFは設立以来
     30余年にわたって、国や宗教、地理に関わることなく、世界中の文化遺産を
     保存助成対象としてきましたが、日本に目を向けられたのはごく最近のことで、
     尼門跡関連プロジェクトに注目して下さったことは大変名誉なことです。

      2001年に助成対象に選ばれたのは、光格天皇の皇女欽宮の
     私的な崇拝所であったお堂で、欽宮の兄である仁孝天皇の崩御に際して、
     勅作の阿弥陀像とともにお堂全体が御所より移築されました。
     お堂の内陣には希少な円山派鶴松図が描かれていますが、長い時を経て激しい
     痛みが見られます。

      日本に本拠を置かれる方々から少しでもご支援頂けますと大変有難く存じます。

      日本での税金控除を御希望の場合には、このプロジェクトに対する日本での
     寄附金の受け口となって下さっている文化財保護振興財団
     (現在、文化財保護・芸術研究助成財団)を通じて御寄附頂けます。

      詳細は、中世日本研究所までお問い合わせください。






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